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コスト削減をあせって移転すると逆に損するかも。『待ち』の方が得する理由とは?

オフィスを見直す企業さんが増えています。
先日の記事のように、縮小移転という選択肢を真っ先に検討されている企業さんも多いと思います。

しかしその移転、ちょっと待ってみませんか?
オフィスの流れを20年見てきた私の見解をお伝えしたいと思います。

今は『待ち』の理由とは?

①優良空きテナントが極めて少ない

コロナ発生前の数年間、オフィス物件はずっと売り手市場でした。
賃料は上がり続けているにも関わらずオフィスの空室率も2%を切る低水準で、良い物件はすぐ埋まっていました。

そして空室率が若干上がってきた今でも、まだまだその余波が続いているのです。
動こうとしている企業も「まだ動いていない」ので、目新しい空きテナント情報もあまり出てきていないのです。

既存テナントには解約は「6か月前予告」を義務付けられていることが多く、更に退去後に約1か月間の原状回復期間があります。

ですので5月に解約を出したテナントも、実際に空室になるのは来年になってしまうのです。

今探しても「ずいぶん先に空く予定の物件」か「条件が悪くて今空いている物件」が多いのはその為なのです。

②現段階ではまだ坪単価が高い

もし今タイミング良く最適な物件が見つかったとしても、坪単価は高いままです。
場合によっては坪数100坪→60坪、坪単価12,000円→20,000円で「縮小したのに賃料変わらない」ということも。
ビルオーナー側はまだ様子見。しばらくは坪単価はそこまで下げずに募集するでしょう。
ではいつ下がるのでしょうか?
過去の経験から予測される未来は

2020年後半 一部企業が縮小移転を実行するも空室率は3%前後のまま。
2021年前半 大企業が縮小移転を実行し始め、空室率5%から一気に上昇。
2021年後半 空室率が10%となり坪単価がコロナ前と比較し30%程度下落

この程度のスピード感で推移するとみています。
コロナ禍では企業の意思決定はもっと早いと思われるかもしれませんが、ビルオーナーが空室対策の為に賃料を下げるのは最後の砦です。
状況次第ではありますが、2022年頭にならないと、縮小移転で一気にコストダウンができる優良条件は出てこないかもしれません。

もちろん「坪単価が高くても、スペースを半分以下にできる」という企業さんは、直ぐに移転するという選択肢もありでしょう。
テレワーク対応のオフィスレイアウトにして、小さくなっても社員さんの利便性の向上に繋がれば、坪単価など気にしている場合ではないかもしれません。

しかし、一般論として賃料は「契約した時の相場で支払い続ける」ことが原則です。
長い目で考えると来年の前半までは「待ち」、条件の良くなる「2021年の後半にオフィス移転」をすることが賢い選択肢になりそうです。

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