どんな建物にも必要な柱。最近の建物ではプレストレストコンクリートという梁の技術を使ってある程度の広さでも柱の少ない空間を作ることが出来ますが、柱はゼロには出来ません。
私達もお客様が借りたテナントの内部設計をする際、柱によって制限が生まれ、悩まされたことは幾度となくあります。
しかし、そんな時は逆転の発想。柱を利用してしまうという考え方もあるのです。
今回はそんな柱を有効活用した事例を2つ程紹介します。
1つ目はフェイクグリーンを柱に巻き付けてデザインオブジェ化した施工事例です。
このお客様からはもともと「グリーンを取り入れた雰囲気にしたい」とご要望を頂いており、単独で観葉植物を配置するとスペースも限られてしまうため、柱にフェイクグリーンを施したという訳です。
2つ目は柱に造作のテーブルを設置した事例になります。
こちらは壁際ではなく柱が独立して存在していたため、レイアウトを作成する上でとても悩まされました。
しかしそこをリフレッシュルームとして活用し造作テーブルを設置することで従業員の方が休憩を取ったり、談笑したりする場所に早変わりしました。
どちらの施工も、はじめは「邪魔だねー」と言っていた柱でしたが、これらの活用の仕方でお客様にも大変喜んで頂きました。
他にもいろいろと柱を使ったアイデアがありますので、別の機会にご紹介できればと思います。

一級建築士 / 1級建築施工管理技士 / 宅地建物取引士 / 認定ファシリティーマネジャー
千葉大学工学部を中退後、2001年に24歳で株式会社アロワーズを創業。「働く環境こそが生産性向上の唯一の手段」という信念のもと、23年間にわたりオフィスの設計・デザイン・施工をワンストップで手掛ける内装工事業を行っている。