◆夏の“作業場あるある”を根本から解決!
「エアコンが効かない…」
「室温が下がらない…」
「スタッフがバテる…」
そんな夏の“作業場あるある”を本気で解決すべく、今回は冷房効率を高めるための造作壁工事に挑んだ事例をご紹介します。
現場は冷蔵倉庫と冷凍倉庫に挟まれた、食品の梱包・出荷スペース。
エアコン2台をフル稼働してもまったく涼しくならず、作業効率は下がり、熱中症のリスクも。
その根本原因は、“壁のように見えて、実は壁じゃない”状況にありました。
◆「冷蔵庫を壁に」!? DIYでは限界が…
以前の現場では、冷蔵・冷凍庫を壁代わりにし、ベニヤ板やビニールカーテン、さらには発泡スチロールで隙間を埋めて、なんとか冷気を閉じ込めようとされていました。
しかし、梁との隙間や斜めの構造、配管まわりの空間などから、じわじわと冷気が逃げ、熱気が侵入していたのです。


◆LGS(軽量鉄骨)で“気密性の高い壁”をつくる
私たちは、冷蔵庫・冷凍庫の手前の梁下に、LGS(軽量鉄骨)を使って骨組みを造作。
天井や配管の形状に合わせ、細かく加工しながら断熱材をしっかりと組み込んでいきました。
裏側から施工できない場所も、養生テープなどを駆使して現場対応。

◆断熱材入りの“特注ドア”も導入!
入口ドアは、中に断熱材を仕込んだ特注仕様。
ドア枠には角材で補強を入れ、ビニールカーテンとの併用で、空気の流出入も最小限に。
また、冷凍庫室外機のメンテナンス用には既製品ドアを使用し、こちらは外側からもボードを貼って完全封鎖。
◆仕上げよりも“機能優先”で大正解!
今回は費用を抑えるため、クロスなどの表面仕上げはあえてナシ。
ボード素地のまま仕上げることで、費用対効果の高い“冷える空間”が完成しました。
◆外気36℃でも…「寒いくらい冷えてる!」
工事後、スタッフの皆さんから聞こえてきたのは
「寒いくらい!」「やっと快適に作業できる!」
という歓声。
エアコン2台がしっかり本来の能力を発揮し、商品品質の保持にも貢献できる空間へと進化しました。
◆まとめ:冷房効率×造作壁=最強の夏対策!
この工事では、LGSによる造作壁の柔軟性と、断熱材の重要性を改めて実感しました。
見た目以上に効果が出る“隙間対策”は、暑さ対策の鍵です。
🔧「涼しい空間にしたいけど、どうすれば…?」
そんなお悩みも、現調・御見積からお気軽にご相談ください!
猛暑の作業場、「冷やす壁」で変えてみませんか?

一級建築士 / 1級建築施工管理技士 / 宅地建物取引士 / 認定ファシリティーマネジャー
千葉大学工学部を中退後、2001年に24歳で株式会社アロワーズを創業。「働く環境こそが生産性向上の唯一の手段」という信念のもと、23年間にわたりオフィスの設計・デザイン・施工をワンストップで手掛ける内装工事業を行っている。