見上げてごらん、オフィスの天井を。天井の種類と設備をご紹介

見上げてごらん、オフィスの天井を。天井の種類と設備をご紹介

新しいビルと古いビルの違いのひとつに天井があります。

日本のオフィスの天井はほとんどが吊り天井ですが、最近では工法も進化しており様々なタイプが出てきています。

 

システム天井とは

上の階と下の階の間に「ふところ」を設け、上の階のコンクリートスラブから吊ボルトと呼ばれる部材を垂直にたらしてフレームを作り、そのフレームに天井材をはめ込んでいくタイプの天井です。
施行が容易で、工期と工事費を減らすことが出来、保守の際の利便性も高いのが特徴です。

オフィス移転で物件の内見をする時、自社のオフィスの設備を再認識したい時、ぜひ天井を見上げてそのタイプと特徴を知って頂けたらと思います。

①グリッド型システム天井

グリッドシステム天井

600mmまたは640mmの格子状に組まれたシステム天井です。

【グリッドシステム天井のメリット

天井パネルや照明器具の部分的交換が可能なので、天井設備をレイアウトによって自由に配置を換えることがが可能です。整列されていることで見栄えが良いという意見も聞かれます。

【グリッドシステム天井のデメリット

天井材の材質とサイズが影響して、比較的吸音性が低いと言われています。また、最近では高震災タイプも普及してきましたが、大きな地震が来た際にパネルが落下してしまう可能性も否めません。

②従来工法天井(ふつうの天井)

普通の天井

 

ソーラトン(工法:タッカー留め)やジプトーン(工法:ビス留め)と言われるボードを組み合わせる天井のタイプです。鉄骨鉄筋天井下地工法で最も普及している工法です。

従来工法天井メリット

施工が簡単であり、普及率の高さから材料も安く調達出来ます。天井裏の「ふところ」の設備にもよりますが、システム天井よりも吸音性が高いと言われています。

従来工法天井デメリット

間仕切り・照明・空調といった天井設備を動かすことが難しいので、レイアウト計画が制限されます。また、タッカー留めやビス留めによって傷がつきやすいので、目立たなくする為にランダムに穴の開いたようなデザインとなってしまいます。(学校みたいでイヤ、と言われることもあります)

③ライン型システム天井

システム天井

天井仕上げ材と天井設備機器とを一体化して組み立てたものになります。

組み込まれる設備機器は、照明器具・スピーカー・火災感知器・スプリンクラー・空調吹出し口・排煙口などがあります。

【ライン型システム天井のメリット

設備機器の移設等が可能になり、レイアウト変更の際など、ある程度柔軟に対応する事が可能になります。また、天井材も従来工法と同じものが使えるので調達単価も比較的安くなります。

【ライン型システム天井のデメリット

縦についている照明を横に変えることは基本的には出来ません。強い地震、特に縦の揺れには弱くグリッド型のシステム天井よりも大きい天井材が落下する可能性があります。

 

 

以上、代表的な天井の種類のイメージはつきましたでしょうか?
以上踏まえて、必要になってくる天井設備をご紹介致します。

エアコン以外にも沢山ある天井設備

点検口

点検口

設備配管、配線の操作や点検に必要な入り口です。

換気口

換気口

天井設置型の空気吹出し口になります。空気循環の役割を果たします。

スプリンクラー

スプリンクラー

消火作業を目的とし、天井面に設置されているヘッドから散水し、その冷却作用により消火致します。

防煙垂れ壁

防煙垂れ壁

天井から下方に降りている垂れ壁。煙の流動を妨げる効力のあるもので、不燃材料(ガラスなど)でつくられたモノになります。煙を他の区画に拡大させない為の設備です。

非常照明

非常照明

停電時に室内や廊下を照らす設備になります。避難誘導のための電灯で、こちらも防災設備の一種となります。

誘導灯

誘導灯

非常事態が発生した場合に備えて設置された、出口へ誘導する電灯になります。

煙感知器

煙を感知して出火を知らせる器具になります。建物全体とつながり「自動火災報知設備」となっている場合もあります。

熱感知器

熱感知器

熱を感知して出火を知らせる器具になります。

 

非常放送用スピーカー

非常用スピーカー

非常時の明確な情報伝達のための、非常用放送設備になります。

働く方の安全を守ってくれる天井を大切に

如何でしょうか?

オフィスの天井には様々な種類があり、更に設備が設置されております。こちら設備によって快適な環境そして、安全面を保っています。

 

是非オフィス内装、特にスケルトンからの内装工事の際は、このような設備工事をあまり軽視する事なく重要な項目として捉えて頂きたいです。

設備工事は皆様の感覚より値は少し張るかもしれませんが、社員様を守る必要な工事になります。是非、お困りな事あれば、いつでも弊社までお問い合わせ下さい。

 

ちなみに、天井について理解頂けた後はこちらのクイズもどうぞ。

https://www.arrowers.co.jp/column/naisou/post-1278

https://www.arrowers.co.jp/column/naisou/post-1291

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